skip to main |
skip to sidebar


★★★★☆
鎌倉旅行予習大作戦、歴史編。に集めた中で、これを一番最初に読んで本当によかった。
現代の高校生が動乱まっただ中の鎌倉時代にタイムスリ〜ップ!!!それぞれ歴史上重要な人物として大活躍!なんだかチープな設定だぞ、と思いましたが、おもしろいおもしろい。大まかな流れは押さえやすいし、主人公視点で見ているので、登場人物が皆とても魅力的に描かれています。
淡い恋心を抱いていた高校生2人はタイムスリップした鎌倉時代で敵同士になります。友恵は木曾義仲の傍で、武蔵は源義経の下で、慕う者を守る為に懸命に戦います。が、未来からやってきた2人には当然戦いの結末や、愛する者の死に様がわかっています。自分の意志で時の流れに立ち向かい、そのために動くことが、結局史実通りの歴史を作っていってしまう。
細かいことを気にすれば、だいたい巴御前は木曾義仲の正室ではないし、静御前も源義経の正室ではありません。鎌倉に人質として送られた義高は巴と義仲の嫡子でした。なんて、むりやりすぎますが、物語の構成上納得のいく調節だと思えます。大筋はもちろん変えない中でよくこれだけのストーリーに仕上げてくれたなと思います。
ただ。友恵の言葉遣いだけは許せない違和感がありました。高校生がタイムスリップしたのはいいとして、飛ばされた先で10年以上生活して、仮にも義高を産んで、大将義仲の隣で決死の戦を重ねているわけでしょう?
時の流れが強調されるわりにはいつまでたっても友恵は稚拙な現代口調。「いやっ!」「待って!」「でも!」を繰り返す彼女がどうしても鬱陶しかった。義仲に落ちるように諭されたときくらい「わたくしが殿の下を離るる時は、黄泉路へ旅立つ時ばかりに御座います。」のヒトコトもばしっと言ってほしかったな。

★★★☆☆
134号線を愛車のロードレーサーで疾走する秀一。
青い空、白い波、潮の香り。
冒頭からいきなりさわやかなシーンが浮かびます。でも息を切らして自転車をとばす彼にとってはどんなに美しい景色も目に入っていない。読者の視線で描く風景と主人公目線で綴る心理描写の切り替えが巧みで、一気に惹き込まれてしまいました。
物語に出てくる江ノ電沿線の高校で、鎌倉高校と七里ケ浜高校は実在しますが、主人公の通う由比ケ浜高校は架空のもの。高校生が授業ヒトコマ抜けて由比ケ浜から鵠沼までを片道15分で往復走破するという、かなり無茶苦茶な殺人計画でした。
家族想いの母、素直な妹、一途なガールフレンド。対して一家を踏みにじる義理の父。ミステリーはトリックが命だから、そちらに頁を割く分どうしても登場人物の描写がステレオタイプに傾倒しがちで退屈だと思うんだけど、その物足りなさは表紙の二宮和也が埋めてくれました。彼は名優の誉れ高いですね。彼の写真一枚の演技のおかげで、すっかり感情移入してしまった!!
哀しい終わり方だけどなぜか後味の悪くないミステリーでした。

★★★☆☆
すがすがしい空気のなか逗子海岸を走ると江ノ島越しに朝日をあびて輝く富士山が見えるなんて素敵!
走ることが好きで好きでたまらない。ロードレースも駅伝もフルマラソンも笑顔でケロリと記録更新。少年ジャンプの主人公にこそふさわしい、この邪気のなさよ。こういう現実味のない強さを持つ平坦なキャラクターは漫画ならいいと思っていたけど文章にするとなぜか色褪せてみえる。
が、そんなことは関係ない。マラソンシーンの描写はなかなかスピード感があって、長距離大嫌いだったことも忘れて一気に読んでしまいました。スポ魂の暑苦しさはイッサイなし。
渚橋スタート → 伊勢山トンネル → 飯島トンネル → 材木座海岸 → 滑川交差点 → 由比ヶ浜 → 坂ノ下 → 稲村ヶ崎 → 七里ケ浜 → 鎌倉高校前 → 小動崎 → 腰越 → 江ノ島大橋でUターン。
江ノ島を臨んで右手に山。左手に海。海風が強くてつらそうだけど 134号線はサイクリングコースでも有名です。ららが難病だったという設定も、オチもチープだったけど充分楽しかった!

★☆☆☆☆
つーまーらーなーかぁったぁぁぁ。
全く具体性のない背景にどうでもいい会話。これといって取り柄も魅力もない登場人物たち。
このぼんやりとした雰囲気のまま押し切られちゃうぞ。と思いつつも、鎌倉のでてくる件に一縷の望みを託して読み続けたけど案の定なぁんにもなかった。最後の方になってやぁぁっとなんとなく湘南の海に行こう!ってなって地名が出てくるだけでした。あ〜あ。
でも学生の頃だったなら... 3日徹夜して へろへろでプレゼンテーションして 泥のように眠って 起きたら起きをする。ぽっかり空いてしまったその午後に家に食べ物も何もなくてしかたなくだらだらとこの本を読んでみる、というのなら、それもまた一興。だったかな。

★★★★☆
甘っあまの青春ラブストーリーだったらどうしようと思って読んだけど、予想していたより爽やかに流れてくれました。
これを乗り越えれば変われる!とか、こんなことも続かないのは自分のいい加減さの象徴だ。とか、やたら思いつめがちな青春時代の記。一貫して甘くも熱くもなりすぎず、あくまで文章が爽やか。
鎌倉が舞台と言ってもあまり背景に重点は置かれていません。湘南の海は青春モノにぴったりなはずなのに少し残念。
悟が自分の高校は進学校と言っていたので、湘南か?!と思ったけど、学校からは七里ケ浜より稲村、由比ヶ浜の方が近いということは男子高の鎌倉学園?でもその近くに北鎌倉女子学園もあるからまぁなんとなくどちらかということで。
"江ノ電が腰越を出て左にカーブを曲がったとたん、相模湾が車窓いっぱいに広がる。...右には江ノ島。左遠方に伸びる海岸線は逗子、葉山、俺んチのほうだ。"
...ってなんで悟はみのりに会いにに七里ケ浜へ行くのに江ノ電で西から来るんだ?吉祥寺のギャラリーにいたはずではなかったか?
通の借りたコテージは霊仙山の頂上付近にあるらしい。ここからなら長谷観音の喫茶店 "ハーフタイム" も近いから、悟は酔っぱらったみのりを抱えて電車に乗ったわけではなかったんだな。